ヘブル人への手紙 5 JLB

1-3 ユダヤの大祭司は、人々の代表として、いろいろな供え物をささげ、神様に仕えます。 しかし、大祭司といえども同じ人間なので、人々のためだけでなく、自分の罪が取り除かれるためにも、いけにえの動物の血をささげます。 また、彼も人間なので、愚かで無知な人人を、やさしくいたわることができます。 彼自身も同じ試練にさらされているので、他の人々の問題をわが事のように理解し、同情できるのです。

4 もう一つ大祭司について言えるのは、自分の意志では大祭司になれないということです。 アロンが選ばれた時のように、大祭司となる者は、神様から直接、その務めに任命される必要があります。

5 キリスト様も、名誉ある大祭司の地位につかれましたが、自分の意志で、そうなさったのではありません。 神様がお選びになったのです。 神様はこの方に、「わが子よ。 今日、わたしはあなたに栄誉を授けた」と言われました。 

6 またさらに、「あなたは、メルキゼデクと同じ位にある、永遠の祭司に選ばれた」と告げました。

7 キリスト様はこの地上におられた時、神様に願い、死から救いうるただ一人の方に、たましいのうめきと涙とをもって祈られました。 この祈りは、どんな場合にも神様に従おうとする、キリスト様の切なる願いのゆえに、聞き入れられたのです。

8 イエス様は神の子であられたのに、神様に従うことには多くの苦しみが伴うことを、身をもって学びました。 

9 この体験を通して、ご自分の完全さを実証し、その上で、ご自分に従うすべての人に永遠の救いを与える者となられたのです。 

10 ここで、神がキリスト様を、メルキゼデクと同じ位に立つ大祭司としてお選びになったことを、思い起こしなさい。

11 このことについては、まだまだ話し足りません。 しかし、聞く意志がないあなたがたに、理解してもらうのはむりです。

12-13 あなたがたは、もう長い間、クリスチャンとして生きてきました。 もうほかの人を教えても当然なのに、もう一度、神様のことばのイロハから手ほどきしてもらわなければならないほど、だめになっています。 まるで、固形物を食べるまでには成長していないので、いつもミルクばかり飲んでいる赤ん坊みたいです。 クリスチャン生活のごく初歩のところを行きつ戻りつして、善悪の区別さえ、おぼつかない状態なのです。 要するに、まだ赤ん坊のクリスチャンです。 

14 あなたがたがもっと成長し、正しい行ないをすることによって、善悪の区別がつくようになるまでは、堅い霊の食べ物を食べることも、神様のことばの深い意味を悟ることも、むりでしょう。

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