1 ある日、イエスがゲネサレ湖のほとりで教えを宣べ伝えておられるところへ、大ぜいの人が神のことばを聞こうと押しかけました。
2-3 ふと見ると、水ぎわの二そうの小舟で、漁師たちがせっせと網を洗っています。 イエスはそのうちの一そうに乗り込んで、持ち主のシモンに少しこぎ出してもらい、舟の中に座ったまま、群衆に教えられました。
4 お話が終わると、シモンにおっしゃいました。 「さあ、もっと沖へこぎ出して、網をおろしてごらんなさい。 たくさん魚がとれますよ。」
5 「でも先生。 おれたちは夜通し一生懸命働いたんですぜ。 なのに、雑魚一匹とれなかった。 だけど、まあ、せっかくそうおっしゃるんだから、もう一度やってみますがね……。」
6 ところがどうでしょう。 今度は網が破れるほどたくさんの魚がとれたのです。