5 ところが、二人の話をリベカが盗み聞きしていたのです。
6-7 エサウが鹿を捕りに出かけてしまうと、彼女はヤコブを呼び、一部始終を話しました。
8-10 「さあ、言うとおりにするんですよ。 群れの中から子やぎを二頭引いておいで。 お父さんの好きな料理を作らなくっちゃね。 それをお父さんのところへ持ってお行き。 食べ終わったら、お父さんは亡くなる前に、エサウではなく、おまえを祝福してくださるよ。」
11-12 「だけどお母さん、そんなに簡単にだませやしませんよ。 第一、兄さんは毛深いのに、ぼくの肌はこんなにすべすべだ。 お父さんがさわったら、すぐばれてしまう。 そのあげく、お父さんはばかにされたと思って、祝福するどころか、のろうに決まってますよ。」
13 「もしそんなことになったら、私が代わりにのろいを受けます。今は言うとおりにすればいいのよ。 さあ、何をぐずぐずしてるの。早く山羊を引いておいで。」
14 ヤコブは言われたとおりにしました。 連れて来た子やぎで、リベカは夫の好物の料理を作りました。
15 それから、家の中に置いてあったエサウのいちばん良い服を出して、ヤコブに着せました。