19 そして、こう言いました。 「私がここに遣わされたのは、恐ろしい終わりの日に起ころうとしていることを知らせるためだ。 あなたが見たことは、歴史の終わりに起こる出来事にかかわるからだ。
20 あなたが見た雄羊の二本の角は、メディヤとペルシヤの王のことだ。
21 毛むくじゃらの雄やぎはギリシヤで、その大きな角は、ギリシヤの第一の王を表わしている。
22 その大きな角が折れて、代わりに四本の小さな角が生えてきたのは、ギリシヤ帝国が、四人の王に四分されることを意味している。 四人の王には、第一の王のような力はない。
23 これらの王国の末期に、その道徳的腐敗が極に達すると、非常に狡猾で抜け目のない一人の王が、怒りを込めて権力の座にのし上がる。
24 その強大な権力は悪魔から出たもので、彼自身のものではない。彼は何をやっても成功し、どんなに強力な軍隊でも、敵対する者はみな打ち滅ぼし、神様の国民をも荒らし回る。
25 彼は人を欺く天才で、偽りの安全の中にどっぷりつかっている大ぜいの人を、不意に襲って打ち負かす。 それで、自分こそ偉大な王だとうぬぼれ、『君主の中の君主』に戦いをいどむ。 だが、そうすることによって、自分の破滅の運命を決定的なものにしたのだ。 人間の力では打ち負かすことができなくても、神様の御手によって、彼は打ち砕かれるからだ。