サムエル記上 1:11-19-20 JLB

11  そして、次のような誓願を立てたのです。 「天地の主よ。 もしあなた様が、私の悲しみに目を留めてくださり、この祈りに答えて男の子を授けてくださいますなら、その子をきっとおささげいたします。 一生あなた様に従う者となるしるしに、その子の髪の毛を切らないことにいたします。」

12-13 エリは、ハンナのくちびるが動くのに、声が聞こえないので、酔っているのではないかと思いました。

14  「酔っ払っているんだろう。 早くさましなさい。」

15-16 「とんでもございません、祭司様。 酔ってなんぞおりません。ただ、あんまり悲しいので、胸のうちを洗いざらい神様に申し上げていたのです。 どうか、酔いどれ女だなどとお思いにならないでください。」

17  「そうか、よしよし。 元気を出しなされ。 どんなことかは知らんが、イスラエルの神様が、あんたの切なる願いをかなえてくださるようにな。」

18  「ありがとうございます、祭司様。」 ハンナは晴れやかな顔で戻って来ると、食事をして元気になりました。

19-20 翌朝、一家はこぞって早起きし、宮へ行ってもう一度神様を礼拝し、ラマへと帰ったのです。 エルカナはハンナと床を共にしました。すると、神様はハンナの願いを聞いてくださったのです。 やがて男の子が生まれました。 ハンナは「あれほど神様に願った子供よ」と言って、サムエル〔「神様にお願いした」の意〕という名をつけました。