サムエル記上 22:7-15 JLB

7  その知らせを聞いた時、王は声を上ずらせて言いました。 「ベニヤミンの者たちよ、よく聞け! ダビデはおまえたちに畑やぶどう畑をくれ、軍隊の指揮官に取り立ててやるとでも約束したか。 

8 なのにどうして、おまえたちはわしを欺いた? だれ一人、わしの息子がダビデに通じていることを、話してくれなかったではないか。 わしのために悲しんでくれる者もおらん。 考えてもみてくれ。 息子が、ダビデがわしを殺しに来るのを助けておるのだ。」

9-10 その時、家来の中に同席していたエドム人ドエグが口を開きました。 「私がノブにおりました時、ダビデが祭司アヒメレクと話しているのを見かけました。 アヒメレクは、ダビデのために神様におうかがいを立て、その上、パンとペリシテ人ゴリヤテの剣を与えたのでございます。」

11-12 王は、直ちに、アヒメレクとその全家族、それにノブにいる祭司全員を呼び寄せました。 一同がそろうと、激しい口調でアヒメレクを責めました。 「よく聞け、アヒトブの息子めっ!」「何でございましょう。」 アヒメレクはびくびくしながら答えました。

13  「おまえはダビデとぐるになって、このわしに盾つく気か。 どうして、ダビデにパンと剣を与えたり、神様におうかがいを立ててやったりしたんだ。 あいつをたきつけて謀反を起こさせ、わしを攻めさせるつもりだったんだな。」

14  「とんでもございません。 陛下のご家来方の中でも、婿殿のダビデ様ほど忠義なお方は、ほかにございますまい。 ダビデ様は陛下の護衛隊長であり、王室で最も尊敬を集めているお方ではございませんか。 

15 私があの方のために神様におうかがいを立てましたのも、今に始まったことではございません。 このことで私や一族の者が責めを受けますのは、合点がまいりません。 陛下に対する陰謀などとは、全く寝耳に水でございます。」