サムエル記上 25:15-16-22 JLB

15-16 ダビデ様に仕える人たちは、とても私どもによくしてくれまして、こちらが迷惑したことなど一度もございませんでした。 実際、あの方々が、昼も夜も、城壁のようになって、私どもと羊を守ってくださったのです。 おかげで、いっしょにおりました間中、何も盗まれずにすみました。 

17 さあ早く、ここは、しかとお考えください。 このままでは、だんな様ばかりか、ご一家がひどい目に会うに決まっております。 だんな様はあのとおり頑固なお方ですから、だれもおいさめできないのです。」

18  アビガイルは大急ぎで、パン二百個、ぶどう酒の皮袋二つ、調理した羊五頭分、炒り麦六十リットル、干しぶどうの菓子百個、干しいちじくの菓子二百個を取りそろえて、ろばに積み込みました。

19  そして、若者たちに命じました。 「さあ先にお行き。 私はあとからついて行くから。」 もちろん、夫には何も告げませんでした。

20 こうして、ろばで山道を下って行ったところ、ばったり、こちらに向かって来るダビデに出くわしたのです。

21  ダビデは道々、こう思っていたところでした。 「あいつのために、どれほど尽くしてやったことか。 荒野で、わしらが羊の群れを守ってやったおかげで、一頭も失わず、盗まれもしなかったんじゃないか。 なのに、恩を仇で返しやがった。 あれほど苦労して得たものが侮辱だけだったとはな。 

22 あすの朝までに、あの家の者どもは皆殺しだ。 もし一人でも生き残りがいたら、神様にこの身をのろわれてもかまわん。」