サムエル記上 9:3-9-11 JLB

3  ある日、キシュのろばが迷い出てしまいました。 そこでキシュは、サウルに若者を一人つけて捜しにやったのです。 

4 二人はエフライムの山地、シャリシャ地方、シャアリム地域、それからベニヤミンの全地をくまなく捜し回りました。 しかし、ついにろばは見つかりません。 

5 ツフの地まで捜したあと、サウルは召使の若者に言いました。 「もう帰ろう。 こうなったら、おやじはろばより、おれたちのことを心配するよ。」

6  「若だんな様、名案がありますよ。 この町には神の人がおいでです。 だれからも厚い尊敬を集めているお方なんです。 そのお告げが、またぴたりと当たるそうでして……。 今から、お訪ねしてみましょう。 ろばがどこにいるか、きっと教えてくださいますよ。」

7  「それにしても、みやげの品が何もないな。 食べ物も尽きたしね。 何を贈ったらいいだろう。」

8  「ご心配なく。 私が少しばかりお金を持っています。 それを差し上げて、ご指示を仰いではいかがでしょう。」

9-11 「よし、そうしよう。」話がまとまり、二人は預言者の住む町へ向かいました。 町へ通じる坂道を登って行くと、水くみに来た若い娘たちに出会いました。 そこで、「この町に先見者がおられますか」と尋ねました。 当時、預言者は先見者と呼ばれていました。 今なら「預言者のところへ行って聞こう」と言うところを、「先見者のところへ行って聞こう」と言っていたのです。