列王紀上 20:7-13 JLB

7  たいへんな事態です。 アハブ王は相談役の長老たちを呼び、不平をぶちまけました。 「やつが何をしようとしているか、ぜひとも知ってくれ。 わしはやつの要求どおり、妻子や金銀を与えると言っておいたのに、図に乗って難題を吹っかけてきおった。」

8  「これ以上、やつに何もやらないでください」と、彼らは助言しました。

9  そこでアハブ王は、ベン・ハダデ王のよこした使者に言いました。 「王にお伝え願いたい。 『初め陛下が要求なさったものはすべて差し上げます。 ですが、ご家来が宮殿や民家を捜し回ることだけは、やめてください』とな。」 使者はベン・ハダデ王のもとへ帰って報告しました。

10  するとシリヤの王は、またことづけを送ってきました。 「もしわしが、サマリヤを一つかみのちりに変えてしまわなかったら、どうか神々が、わしがおまえにしようとしている以上のことを、わしにしてくださるように!」

11  イスラエルの王も、負けずに言い返します。 「それこそ、とらぬ狸の皮算用というものだ!」

12  このアハブ王の返事が、ベン・ハダデをはじめ同盟軍の王たちに届いた時、一同はテントの中で酒をくみ交わしていました。ベン・ハダデ王は、「何をこしゃくな。 よし、攻撃の準備だ」と将校たちに命じました。

13  そのころ、一人の預言者がアハブ王に会いに来て、神様のお告げを伝えました。 「あの敵の大軍を見たか。 わたしはきょう、敵をおまえの手に渡そう。 そうすれば、いかにおまえでも、わたしこそ神であると思い知るだろう。」