1 天国を、こんなふうにたとえることもできます。 農園の経営者が、果樹園で働く日雇労務者を雇おうと、朝早く出かけて行きました。
2 そして、日当六千円の約束で、労務者たちを果樹園へ送り込みました。
3 二、三時間後、また、職を求める人々の集まる場所へ行ってみると、仕事にあぶれた男たちがたむろしています。
4 それで、その人たちも、夕方には適当な賃金を払うという約束で、果樹園へ行かせました。
5 昼ごろと、午後の三時ごろにも、同じようにしました。
6 夕方も五時近くに、もう一度出かけてみると、まだぶらぶらしている者たちがいます。 『どうして一日中遊んでいるのかね』と尋ねると、
7 『仕事がないんでさあ』と答えたので、農園主は言いました。 『それなら今すぐ行って、私の農園でみんなといっしょに働きなさい。』