8 終業の時刻になり、農園主は会計係に言いつけて、労務者たちを呼び集めました。 そして、最後に雇った男たちから順に日当を支払いました。
9 五時に雇われた男たちの日当はなんと一人六千円です。
10 それで、早くから仕事にかかっていた男たちは、もっとたくさんもらえるだろうと思いました。 ところが、彼らの日当もやっぱり六千円だったのです。
11-12 当てがはずれた者たちはみな、農園主に文句を言いました。 『あいつらは、たった一時間働いただけなんですぜ。 なのに、この炎天下、一日中働いたおれたちと同じに払ってやるんですかい。』
13 ところが、農園主はその一人に答えました。 『いいかね。 私はおまえに何も悪いことはしていないぞ。 おまえは一日六千円で働くことを承知したはずだ。
14 文句を言わずに、それを持って帰れ。 私はだれにでも分けへだてなく払ってやりたいのだ。
15 自分の金をどう使おうと、自由だろうが。 私がほかの者たちに親切なので、おまえは腹を立てているのか。』