16 イエスは、くり返しお尋ねになりました。 「ヨハネの子シモン。 ほんとうにわたしを愛していますか。」「はい、主よ。 私があなたを愛することは、あなたがご存じです。」「それでは、わたしの羊の世話をしなさい。」
17 イエスはもう一度、念を押されました。 「ヨハネの子シモン。ほんとうにわたしを愛していますか?」三度こんな尋ね方をされたので、ペテロは心に痛みを感じながら答えました。 「主よ。 いっさいをご存じなのはあなた様です。 私があなたを愛することは、あなたがご存じです。」「それでは、わたしの羊を養いなさい。
18 あなたは若い時には、したいことをし、行きたい所に行きました。 だが、年をとると、そうはいかなくなります。 あなたは自分の手を伸ばし、だれかほかの人が、行きたくもない所へあなたを引っ張って行くのです。」
19 こう言われたのには訳がありました。 ペテロがどんな死に方をして、神の栄光を現わすかを、知らせようとなさったのです。 それから、「わたしについて来なさい」と言われました。
20 ペテロが何げなくふり向くと、イエスが特に目をかけておられた弟子が、ついて来るではありませんか。 あの最後の夕食の時と、イエスに寄りかかって、「主よ。 裏切り者はだれですか」と尋ねた弟子です。
21 たちまちペテロの好奇心が頭をもたげました。 「主よ。 彼はどうなんです? どういう死に方をするのですか。」
22 「もう一度戻って来るまで、彼に生きていてほしいと、わたしが思ったとしても、あなたとはなんの関係もないでしょう。 人のことは気にしないで、ただわたしについて来ればいいのです。」