4 もう夜明けというころ、だれかが岸辺に立っているのが見えました。 ぼんやりかすんでいるので、だれかは、ちょっとわかりません。
5 「おーい。 魚はとれたかーい。」その人が声をかけてきました。「いやー、全然だめだよー。」
6 「では、舟の右側に網を下ろしてごらんなさい。 きっと、たくさんとれますよ。」さっそく、そのとおりにすると、どうでしょう。 重くて引き上げられないほど、たくさんの魚がかかったのです。
7 その時、私ははっと気がつき、「おい、あの方は主だぞ!」とペテロに言いました。 それを聞くとペテロは、裸だったので、あわてて上着をはおり、さっと水に飛び込みました。
8 舟に残った私たちは、百メートルほど離れた岸辺まで、魚ではち切れんばかりの網を引いて、そろそろ進みました。
9 着いてみると、炭火がおこしてあります。 その上では魚がいいぐあいに焼けており、パンもあります。
10 「今とった魚を少し持って来なさい。」