19 ひとり悦に入った金持ちは、ふんぞり返って、われとわが身に言い聞かせたものです。 『もう何も心配はいらないぞ。 これから先何年分もの食料がたっぷりあるんだ。 のんびり、楽しくやろう。 さあ、酒だ、女だ、歌だっ!』
20 しかし神は、こう言われました。 『愚か者よ! あなたのいのちは、今夜にもなくなるのです。 そうしたら、ここにある物は、いったいだれのものになるのですか。』
21 いいですか。 この地上でいくらお金をため込んでも、天国に財産を持っていない者はみな、愚か者なのです。」
22 それから、また弟子たちのほうを向き、先をお続けになりました。「ですから、言っておきましょう。 食べ物は十分か、着る物はどうか、といったことでいちいち気を使うのはやめなさい。
23 人のいのちは、食べ物や着る物よりどれだけ価値があるか知れないのです。
24 からすを見なさい。 種もまかず、刈り入れもせず、倉を持ってるわけでもありません。 それでもゆうゆうと構えていられるのは、神が養ってくださるからです。 神にしてみれば、からすなどより、あなたがたのほうが、よっぽど大切なのです。
25 それに、くよくよしたところで、どうにもなりません。 心配すれば、寿命が一日でも延びるのですか?