ルカによる福音書 9:33-39 JLB

33 二人が立ち去ろうとするのを見て、すっかり動転していたペテロは、何を言っているのかもわからないまま、思わず口走りました。 「先生。 なんてすばらしいんでしょう! そうだ。 小屋を三つお建てしましょう! 一つは先生のために。 それから、モーセ様とエリヤ様のためにも一つずつ。」

34  ペテロがまだ言い終わらないうちに、光り輝く雲がもくもく立ち込め、一同をすっぽりおおったので、弟子たちは恐ろしさのあまり、がたがた震えだしました。 

35 すると雲の中から「これはわたしの子、わたしの選んだ者。 この人の言うことを聞け」という声がしたのです。

36  その声がやむと、イエスの姿しか見あたりません。 三人の弟子たちは、この時のことを、ずっとあとになるまで、だれにも話しませんでした。山を降り、エルサレムを目指して進むイエス

37  次の日、一行が山から降りて来ると、大ぜいの群衆が待ちかまえているところでした。 

38 この時、群衆の中から一人の男が叫びました。 「先生、どうかお助けを! 息子を見てやってください。 たった一人の息子なんです。 

39 なのに、悪霊に取りつかれて……。 なにしろ、大声でわめくは、ひきつけを起こして口からあわを吹くはで、たいへんなんです。 それも一度や二度じゃないんで。 悪霊は何度も何度も取りついて、発作を起こさせ、なかなか離れようとしません。