1 カイザリヤに、コルネリオという、ローマ軍の士官がいました。 イタリヤ連隊に所属する隊長の一人でした。
2 この人はたいそう信仰があつく、一家そろって神を信じていました。 また、困っている人には惜しみなく施し、実によく祈る人でもありました。
3 ある日の午後、彼は幻を見ました。 午後三時ごろのことで、意識ははっきりしていました。 幻の中で、御使いが現われ、彼のところへ来て、「コルネリオよ」と呼びかけるではありませんか。
4 じっと御使いを見つめていると、なんだか恐ろしくなりました。 「どんなご用でしょうか。」「あなたの祈りも、良い行ないも、神様はすべてご存じです。
5-6 さあ、ヨッパに使いをやって、シモン・ペテロという人を捜させなさい。 海岸沿いの皮なめし職人シモンの家にいます。 彼に、ここへ来てくれるように頼みなさい。」