ルツ記 1:8-14 JLB

8  しかし、帰郷の途について間もなく、ナオミは考えを変え、二人にこう言い聞かせました。 「ねえ、あんたたち、私について来るより実家へお帰り。 息子たちや私によくしてくれてほんとにありがとう。 

9 いい再婚の相手が見つかるようにお祈りしてますよ。」 ナオミが別れの口づけをすると、二人はわっと泣きくずれ、涙ながらにすがりつきました。

10  「そんなことおっしゃらないで、お願いですから、お義母様といっしょに行かせてください。」

11  しかしナオミは、首を横に振るばかりです。 「いいえ、いけません。 お里へ帰ったほうがしあわせですよ。 もうあたしには、あんたたちの夫になれるような息子がいないんだからね〔当時、夫に先立たれた嫁は、前夫の弟と結婚することになっていた〕。 

12 さあ、里へお帰り。 私は今さら再婚できる年でもないし、かりに再婚して、今夜にでも身ごもって息子を産んだとしても、 

13 その子が大人になるまで待てるもんじゃありませんよ。 そうでしょう。 もうあたしを苦しめないでちょうだい。 あんたたちにつらい思いをさせたことで、もうじゅうぶん神様から罰を受けたつもりですよ。」

14  二人はまた、声をあげて泣きました。 それからオルパは、泣く泣くしゅうとめに別れの口づけをし、郷里へ帰って行きました。 しかしルツは、何としてもナオミのそばから離れようとしません。