雅歌 8 JA1955

第8章

1 どうか、あなたは、わが母の乳ぶさを吸ったわが兄弟のようになってください。わたしがそとであなたに会うとき、あなたに口づけしても、だれもわたしをいやしめないでしょう。

2 わたしはあなたを導いて、わが母の家に行き、わたしを産んだ者のへやにはいり、香料のはいったぶどう酒、ざくろの液を、あなたに飲ませましょう。

3 どうか、彼の左の手がわたしの頭の下にあり、右の手がわたしを抱いてくれるように。

4 エルサレムの娘たちよ、わたしはあなたがたに誓い、お願いする、愛のおのずから起るときまでは、ことさらに呼び起すことも、さますこともしないように。

5 自分の愛する者によりかかって、荒野から上って来る者はだれですか。りんごの木の下で、わたしはあなたを呼びさました。あなたの母上は、かしこで、あなたのために産みの苦しみをなし、あなたの産んだ者が、かしこで産みの苦しみをした。

6 わたしをあなたの心に置いて印のようにし、あなたの腕に置いて印のようにしてください。愛は死のように強く、ねたみは墓のように残酷だからです。そのきらめきは火のきらめき、最もはげしい炎です。

7 愛は大水も消すことができない、洪水もおぼれさせることができない。もし人がその家の財産をことごとく与えて、愛に換えようとするならば、いたくいやしめられるでしょう。

8 わたしたちに小さい妹がある、まだ乳ぶさがない。わたしたちの妹に縁談のある日には、彼女のために何をしてやろうか。

9 彼女が城壁であるなら、その上に銀の塔を建てよう。彼女が戸であるなら、香柏の板でそれを囲もう。

10 わたしは城壁、わたしの乳ぶさは、やぐらのようでありました。それでわたしは彼の目には、平和をもたらす者のようでありました。

11 ソロモンはバアルハモンにぶどう園をもっていた。彼はぶどう園を、守る者どもにあずけて、おのおのその実のために銀一千を納めさせた。

12 わたしのものであるぶどう園は、わたしの前にある。ソロモンよ、あなたは一千を獲るでしょう、その実を守る者どもは二百を獲るでしょう。

13 園の中に住む者よ、わたしの友だちはあなたの声に耳を傾けます、どうぞ、それをわたしに聞かせてください。

14 わが愛する者よ、急いでください。かんばしい山々の上で、かもしかのように、また若い雄じかのようになってください。

チャプター

1 2 3 4 5 6 7 8