1-2 当時、エルサレムとユダには預言者がいました。 ハガイと、イドの子ゼカリヤで、二人は神様からのお告げをたずさえて、ゼルバベルとヨシュアを訪ね、工事を再開するよう励ましました。 こうした預言者たちの応援もあって、再び工事が始まったのです。
3 すると、ユーフラテス川西岸地域の知事タテナイと、シェタル・ボズナイは、同僚を引き連れて、直ちにエルサレムへ駆けつけ、とがめだてました。 「だれが、神殿再建と城壁の補修を許可したのだ。」
4 彼らはまた、工事にたずさわっている者全員の名簿を提出するよう、要求しました。
5 しかし、全状況は神様の見守りのうちにあったので、敵が力ずくで工事を中断させにかかるようなことはなく、ダリヨス王が事の真相を確かめて決断を下すまで、作業は続けられました。
6 知事タテナイ、シェタル・ボズナイやほかの高官たちから、ダリヨス王にあてた手紙は、次のとおりです。
7 「ダリヨス王に全き平安がありますように。
8 このたび、ユダの偉大な神の神殿の工事現場を見回りましたところ、巨大な石が積まれ、壁には木材が組まれておりました。 工事は急ピッチで進み、順調のようです。
9 そこで、『だれの許可を得てやっているのか』と、指導者たちに問いただし、
10 ご報告するため、名簿を提出せよと言ってやりました。
11 すると、こう答えるではありませんか。 『私たちは天地の神様のしもべであり、イスラエルの偉大な王が数世紀前にここに建てた神殿の、復興を図っているのです。
12 のちに、先祖たちは神様のお怒りを買い、見捨てられました。 神様はネブカデネザル王の手で神殿を破壊させ、人々をバビロンに捕らえ移させたのです。』
13 彼らは、バビロン王クロスの元年に、王が神殿再建の命令を下された、と言いはるのでございます。
14-15 何でも、ネブカデネザル王がエルサレムの神殿からバビロンの神殿へと運んだ金銀の器を、クロス王が返されたそうです。 王自らユダの知事に任命したシェシュバツァルが、これらの用具をエルサレムへ持ち帰り、神殿を復興する命令を受けたと申すのです。
16 帰国したシェシュバツァルは、エルサレムに神殿の土台をすえました。 それ以来、工事は続いていますが、まだ完成してはおりません。
17 どうか、バビロンの王室の文庫を調べ、はたしてクロス王がそのような命令を下していたかどうか、お確かめいただきたいのです。 その上で、本件に関するご指示をお聞かせください。」