列王紀下 5:7-13 JLB

7  イスラエルの王は手紙を読むと、服を裂いて、こう言いました。 「シリヤの王め、らい病人をよこして、病気を治してくれと無理難題を吹きかけてきおった。 わしは殺したり、生かしたりできる神であろうか。 これは、イスラエル侵略の口実を見つける罠に違いない。」

8  預言者エリシャは、イスラエルの王が苦境に立たされていることを知り、人をやって、次のように言わせました。 「なぜ、そんなに取り乱しているのですか。 ナアマンをお寄こしください。 イスラエルには神の預言者がいることを教えてやりましょう。」

9  ナアマンは馬と戦車を従えて、エリシャの家の玄関に立ちました。 

10 エリシャは使いをとおして、次のように言いました。 「ヨルダン川へ行って、体を七回洗いなさい。 そうすれば、らい病は完全に治り、跡形もなくなります。」 

11 これを聞いたナアマンは、ひどく腹を立て、不きげんそうに引き返しました。「何てことだ! 預言者がじきじきに出て来てあいさつし、患部に手をあて、彼の神の名を呼んで、らい病を治してくれると思っていたのに。 

12 川で洗えだと? それなら、ダマスコのアマナ川やパルパル川のほうが、よっぽどきれいじゃないか。 どうしても川でなきゃというんなら、故郷の川でやったほうがまだましだ。」 彼はぷりぷり怒って帰って行きました。

13  ところが、部下がこう説き伏せたのです。 「あの預言者に、何か難しいことをせよと言われても、そうなさるおつもりだったのでしょう。 それなら、体を洗って、きよくなれと言われただけのことですから、そのとおりになさったらいかがですか。」