列王紀下 7:6-12 JLB

6 そのわけは、こうでした。 神様がシリヤの全軍に、音を立てて近づいて来る戦車の響きと馬のいななき、それに攻め寄せる大軍の喊声を聞かせたのです。 すると、彼らは口々に、「イスラエルの王がヘテ人やエジプト人を雇って、攻めて来たに違いないぞ!」と叫び、 

7 あわてふためいて、その夜のうちに、テントも馬もろばも、何もかも置き去りにして、いのちからがら逃げ出したのです。

8  らい病人たちは陣営の端まで来ると、テントを次から次へと回って、食べたり、飲んだりしましたが、金や銀や衣服は持ち出して、隠しておきました。 

9 そうこうしているうち、「こんなことしてちゃいかんぞ。 このすばらしい知らせを、まだ、だれにも伝えていないじゃないか。 あすの朝まで黙っていようものなら、きっと恐ろしい罰を受けるだろう。 さあ、宮殿にいる人々に知らせよう」ということになりました。

10  そこで、四人は町へ戻り、見張りの者に、シリヤ軍の陣営に行ってみると、人っ子ひとりおらず、また、馬やろばはつながれたままで、テントもそっくりそのままだと報告しました。 

11 見張りは、大声で、この知らせを宮殿の中の人々に伝えました。

12  王は起き上がると、家来たちに言いました。 「これは罠に違いない。 シリヤ軍は、われわれが飢えているのを知って、わざと陣営をからにし、野に隠れているのだ。 われわれをおびき出す作戦だ。 うっかり出て行ったら、たちまち生け捕りにされ、町も占領されてしまうだろう。」