1 また、神様から私に、このようなお告げがありました。
2 「ちりの子よ。 おまえは反逆者たちの中に住んでいる。 彼らは真理を知ろうとするなら知ることができるのに、知ろうともしない。 また、聞こうとするなら聞けるのに、聞こうともしない。
3 彼らは反逆者なのだ。 だから、捕囚になることがどんなものか教えるために、実演して見せるがいい。 背中にかつげるだけの荷物をかついで、家を出よ。 どこかほかの場所へ行け。 それも昼のうちに、みんなが見ている前でだ。 どんな反逆者でも、それを見て、その意味するところを考えるかもしれない。
4 昼のうちに、みんなが見守る中で、荷物を家の外へ持ち出せ。 それから、遠くの地へ長い旅をする捕囚の民のように、夕方、家をあとにして出かけよ。
5 町の人々が見ている前で壁に穴をあけ、そこから荷物を持ち出せ。
6 また、みんなが見守る中で、荷物をかついで夜の暗やみの中へ歩いて行け。 顔をおおい、回りを見るな。 これはみな、イスラエル国民に与える、エルサレムに降りかかる災いのしるしだ。」
7 私は命じられたとおりにしました。 昼のうちに、捕囚に持って行けるだけの荷物を外へ運び出しました。 夕方になると、手で壁に穴をあけました。 そして、みんなが見ている前で、荷物をかついで暗やみの中へ歩きだしたのです。
8 翌朝、神様からお告げがありました。
9 「ちりの子よ。 反逆者であるイスラエル国民は、『いったい、これは何の意味なのか』と尋ねている。
10 だから説明してやれ。 『これは、エルサレムのゼデキヤ王とイスラエル国民全体への、神様の宣告だ』とな。
11 これまで実演して見せたことは、これから起こることなのだ、と教えてやれ。 彼らは家から連れ出され、捕囚の地へ送られる。
12 ゼデキヤ王さえ、自分で持てる物だけ持って、何も見えないように顔をおおい、壁にあけた穴から、闇にまぎれて出て行くのだ。
13 わたしは網で王を捕らえ、カルデヤ人の地、バビロンへ連れて行く。 だが王は、その地を自分の目で見ることなく、そこで死ぬ。
14 わたしは、王に仕える者や、兵士たちを四方に風のように追い散らし、剣をそのあとから送る。
15 このように諸国に散らされてはじめて、彼らは、わたしが神であることを知る。
16 わたしはまた、わずかな者たちを戦争とききんと伝染病から免れさせよう。 免れた者たちは、自分がどんなに悪いことをしてきたかを、国々の前で告白するだろう。 こうして彼らも、わたしが神であることを知る。」
17 さらにまた、神様からお告げがありました。
18 「ちりの子よ、震えながら食事をせよ。 水も、これで最後であるかのように制限して飲め。
19 そして、こう警告せよ。 『神様は言います。 イスラエルとエルサレムの住民は、そのあらゆる罪のゆえに、食糧を最大限に節約し、水も絶望感にさいなまれながら少量ずつ飲むようになる。
20 町々は滅ぼされ、耕作地は荒れ果てる。 その時おまえたちは、わたしが神であることを知る。』」
21 続いて、神様はお語りになりました。
22 「ちりの子よ。 『日数が延び、預言者がみな嘘つきになる』という、イスラエル人たちが口にすることわざは何だ。
23 神であるわたしは、このことわざをやめさせる。 人々はもう、それを口にしなくなる。 代わりに、このことわざを言わせよ。 『すべての預言の成就する時がきた。』
24 その時、エルサレムの安全は保証つき、という偽りの予告が暴露される。
25 わたしは神である。 わたしが起こると警告することは、必ず起こる。 ああ、イスラエルの反逆者たち。 もう決して遅れることはない。 おまえたちが生きているうちに、わたしはそのようにする。」 こう神様が言われるのだ。
26 また、このようなお告げがありました。
27 「ちりの子よ。 イスラエル国民は、『彼が見ている幻は、まだ当分のあいだ実現しそうにない』と言っている。
28 だから、『神様はこう言います。 もう、これ以上遅れることはない。 わたしは今、それを行なう』と言ってやれ。」