1 また、次のような神様からのお告げがありました。
2 「ちりの子よ、羊飼いであるイスラエルの指導者に預言せよ。彼らに言え。 神様はこうお語りになります。 羊の世話はそっちのけで、私腹を肥やすことしか考えていない羊飼いは、災いだ。 羊飼いなら羊を養うべきではないか。
3 自分たちは最上の物を食べ、最高の衣をまといながら、群れの羊を飢えさせている。
4 弱い羊のめんどうを見ず、病気の羊を介抱せず、骨折した羊の手あてをせず、迷って行方不明になった羊を捜すこともない。 それどころか、力ずくで残酷な支配をほしいままにしてきた。
5 だから、羊は羊飼いがいないために散らされ、野獣のえじきとなってしまった。
6 わたしの羊は山々や丘など、地上の至る所をさまよった。 だが、捜し出してくれる者も、世話してくれる者もいなかった。
7 だから、羊飼いたち、神様のことばを聞きなさい。
8 神様はこうお語りになります。 わたしは生きている。 おまえたちはわたしの羊をほったらかし、野獣に襲われても助けようとしなかった。 おまえたちは本当の羊飼いではなかった。 それで、いなくなった羊を捜し出そうとしなかったのだ。 自分はたらふく食べて、羊を平気で餓死させていた。
9-10 だから、わたしは羊飼いたちに、わたしの羊の身に降りかかった災いの責任を問う。 彼らにはもう、羊を飼わせない。 また、彼ら自身が食べることも許さない。 わたしの羊を救い出す。 彼らのえじきにはさせない。
11 神様がこうお語りになるからです。 わたしは自分の羊を必ず捜し出す。
12 羊飼いのように、わたしの群れを捜し回る。 あの暗雲に包まれた日に散らされて行った所から、わたしの羊を捜し出し、救い出す。
13 いろいろな国や民族の中に散らされた彼らを、母国イスラエルへ連れ戻し、山や、よく肥えた川のほとりで養う。
14 そうだ、イスラエルの高原の良い牧場を与えよう。 そこでは安心して身を横たえ、おいしい牧草にたっぷりありつける。
15-16 わたしが自ら羊飼いとなって、安心して休めるように世話をする。 神様がこうお語りになるのです。 わたしは、道に迷って、いなくなった者たちを捜し出し、無事に家へ連れ帰る。 また、骨折には添え木をあて、傷には包帯を巻き、病気を治す。 だが、権力をふるって肥えた羊飼いは滅ぼす。 罰を下すことによって、彼らを養おう。
17 わたしの群れ、わたしの国民よと、神様はお語りになります。 わたしは子羊と子やぎとを、雄羊と雄やぎとを分ける。
18 ああ、悪い羊飼いども。 牧場の最上の場所を自分のために取っておきながら、残りの場所を踏みにじるとは、もってのほかだ。 自分が澄んだ水をたっぷり飲むと、足でその水を濁らせているが、とんでもないことだ。
19 わたしの群れに残されたものと言えば、踏みにじられた牧草と、濁った水だけだ。
20 だから、神様はこうお語りになります。 わたしは、この肥えた羊飼いとやせこけた羊との間をさばいて、黒白をはっきりさせる。
21 この羊飼いどもは、飢えて病気にかかったわたしの羊を圧迫し、突き倒し、むりやり遠くにまで散らしてしまったからだ。
22 それで、わたしは自分の手でわたしの群れを救い出す。 もう二度と、いじめたり、殺したりはさせない。 わたしには、どれが肥えているか、どれがやせているか、その訳がちゃんとわかっている。
23 わたしは、国民全体を牧する一人の羊飼いを立てよう。 それはわたしの忠実なしもべ、ダビデだ。 彼は羊飼いとなって、わたしの国民を養う。
24 こうして、わたしが彼らの神となり、わたしのしもべダビデは君主となる。 神であるわたしがこう語ったのだ。
25 わたしは彼らと平和条約を結び、危険な動物をこの国から追い払う。 それで、国民はどんな荒れ地でも安心してテントを張り、森の中でも安らかに眠ることができる。
26 わたしの国民と、わたしの丘の回りにある彼らの家々とを祝福しよう。 そこに恵みの雨を降らせよう。 季節ごとに雨をきちんと降らせる。
27 果樹は実をたわわにつけ、畑も豊作で、みんな安心して日を送る。 こうして、わたしが奴隷の鎖を断ち切り、金もうけのために酷使した者の手から彼らを解放する時、彼らは、わたしが神であることを知る。
28 もう二度と、他国に征服されたり、野獣に襲われたりしない。 だれにも脅かされず、安心して過ごす。
29 わたしはイスラエルに、りっぱなぶどうの木〔メシヤ〕を生やす。わたしの国民は、二度とひもじい思いをしたり、異教徒に征服されて恥をかいたりはしない。
30 こうして、彼らは、神であるこのわたしが共におり、自分たちが神の国民であることを知る。 神様がこうお語りになるのです。
31 おまえたちはわたしの羊、わたしの牧場の羊だ。 おまえたちはわたしのもの、わたしはおまえたちの神だ。 神様がこのようにお語りになります。」