26 だが今、おまえの政治家たちはツロ丸を嵐の真っただ中にこぎ出した。 激しい東風に、さすがの巨船もぐらつき、海の真ん中で難破する。
27 すべてのものが海のもくずと消える。 財宝も商品も、船員も水先案内人も、船大工も商人も兵隊も、すべての人が、ツロの壊滅の日に、海の底に沈む。
28 恐怖におののく水先案内人の叫び声に、近隣の町々は震え上がる。
29-30 海に出ていた船員が上陸し、本土の岸に立って見回しながら大声で泣き、頭にちりを振りかけ、灰の中をころげ回る。
31 悲しみのあまり頭をそって丸坊主となり、荒布をまとい、おまえのために心を痛めて、泣きくずれる。
32 彼らは悲しみの歌をうたう。 『海の真ん中で滅ぼされたツロのように不思議な町が、世界のどこにあったろうか。
33 おまえの商品は多くの国の人々の欲望を満足させた。 地の果てに住む王たちも、おまえが送った財宝を喜んだ。