15-16 「もう一度、奥さんを呼んでくれ。」彼女が来ると、エリシャは、入口に立っている彼女に言いました。「来年の今ごろ、あなたに男の子が生まれます。」「ご、ごじょうだんでしょう。 預言者ともあろうお方が、私をおからかいになるのですか。」 彼女は思わず叫びました。
17 ところが、それはほんとうのことでした。 婦人はやがてみごもり、エリシャが言ったとおり、翌年の同じころに男の子を産んだのです。
18 その子が大きくなったある日、小作人といっしょに働いている父親に、会いに出かけました。
19 その時、子供はしきりに頭痛を訴え、苦しみ始めたのです。 父親は下男に、「抱いて母親のところへ連れて行け」と言いつけました。
20 その子は家へ連れ戻され、母親のひざに抱かれていましたが、昼ごろに息を引き取りました。
21 彼女は子供をかかえて預言者のベッドに運び、戸を閉めました。
22 それから、夫に使いをやって、「どうぞ、下男にろば一頭をつけて寄こしてください。 急いで、あの預言者様のところへ行って来ます。」