15 「神様、めっそうもありません。 イスラエルを救うなんて、とてもできっこありません。 私の家は、マナセ部族の中でもいちばん貧乏だし、それに私は、家でいちばん年下なんです。」
16 「よいか。 神であるわたしがついているんだ。 だからおまえは、たちどころにミデヤンの大軍を打ち破れる。」
17 「もしそれがほんとうなら、その証拠に奇蹟を見せてください。 いま語りかけてくださっているあなたが本当の神様であると、証明してほしいんです。
18 ちょっと待っていてくださいませんか。 贈り物を差し上げたいので……。」「よかろう。 おまえが戻るまで待っていよう。」
19 ギデオンは大急ぎで家に駆け込み、子やぎを一匹焼き上げ、三十六リットルの粉でイースト菌抜きのパンをこしらえました。 次いで肉をかごに詰め、スープをなべに入れて、樫の木の下にいる御使いのところへ運んで来て、差し出しました。
20 御使いはギデオンに命じました。 「肉とパンをあそこの岩の上に置いて、スープをかけてみなさい。」言われたとおりにすると、
21 御使いは手にしていた杖で、肉とパンにさわりました。 するとどうでしょう。 たちまち岩から火が燃え上がり、肉とパンを焼き尽くしてしまったではありませんか! その瞬間、御使いの姿は見えなくなりました。