11 もういい、とっとと国へ帰れ。 手厚くもてなすつもりだったが、神様がじゃまするんじゃどうにもならん。」
12-13 「王様、あのとき使いの方に、『たとい、金銀で飾り立てた宮殿をいただいても、神様のおことばに背けません。 かってに自分の考えを言うわけにはまいりません。 ただ神様の言われることだけを申し上げましょう』と、はっきり念を押したはずです。
14 おっしゃるとおり、帰らせていただきます。 しかしその前に、お国がこれからどんな目に会うか申し上げましょう。」
15-19 バラムは王に預言しました。「ベオルの息子バラムが知っていることは、こうです。私は目のよく見える者です。私は神様のおことばを聞き、そのお考えを知り、そのなさることを見ました。神様の前にひれ伏すと、目が見えるようになり、イスラエルの将来が見通せたのです。いつか、ずっと先のことですが、イスラエルから一つの星が輝き出ます。一人の王が起こり、モアブ人を打ち破り、セツの子孫を滅ぼすのです。エドムとセイルの全土は、イスラエルのものとなります。イスラエルは向かうところ敵なく、その全地を治め、町々を全滅させます。」
20 このあとバラムは、アマレク人の住む地方を見渡して預言しました。「これまで最も強い国だったアマレク。そのアマレクもやがて滅びるのです。」
21-22 次に、ケニ人の国を見渡して言いました。「ケニ人の国は土台がしっかりし、回りを岩山に囲まれて安全です。しかしこの国も、いつかは滅びます。アッシリヤの王がどっと攻め寄せ、国民を捕らえ、外国へ連れ去るのです。」
23-24 最後にバラムは、こう締めくくりました。「神様がこのとおりになさったら、だれひとり生き残れません。力を誇ったエベルやアッシリヤもキプロスから攻め上る船団に手を焼き、ついには、ひとたまりもなく滅びます。」