1 ヨブの返事。
2 「あんたが博学で、何でもご存じだってことは、よくわかった。だがな、そんな知恵なんか、あんたといっしょに滅んでしまえ。
3 あんたも、わしと似たりよったりさ。 それくらいのことは、だれだって知っているよ。
4 わしは、神様に助けを願い、じきじきに答えていただいたこともあるのに、今は人の笑い草になってしまった。 品行方正なわしが、物笑いの種とはな。
5 その一方では、金持ちどもが、難儀している者をあざけり、困っている者を目ざとく見つけてばかにする。
6 物取りは栄えるものだ。 さあ、かまうことはないから、神様を怒らせてみたらどうだ。 別に罰があたるわけでもあるまい。 それでも神様は、必要なものはぜんぶ下さるだろうよ。
7-9 神様がどうしようもないわからず屋だってことぐらい、だれでも知っている。 犬畜生でも、それぐらいのことは知っている。 鳥に聞いてみろ。 そうだと答えてくれる。 地と、海の魚に教えてもらえ。 同じ答えが返ってくるさ。