1 ヨブの返事。
2 「きょうは、ふんまんやる方ない。 いくらなんでも罰がきびしすぎる。
3 どこで会えるかがわかれば、さっそく御座へ行って神様と談判できるのだが。
4-5 こちらの言い分を何もかも話した上で、神様の返事を聞き、何がお望みか理解したい。
6 偉大な神様が、わしを鼻先であしらうだろうか。 むしろ、わしの言うことを聞いて同情するに違いない。
7 正直で公平な者だけが神様と論じ合うことが許され、裁判官である神様によって無罪放免となる。
8 ところが、いくら神様を探してもむだだ。 あちこち尋ねても見つからない。
9 北へ行っても見あたらず、南に向きを変えても、神様は姿をくらます。
10 だが神様は、わしの身に起こった一部始終をご存じだ。 調べてもらえばわかる。 神様は、わしが完全に潔白であると認めるはずだ。 そうだ、純金のように混じり気がないとな。
11 わしは神様の道から離れず、神様にくっついてきた。 一歩だって脇道にそれたことはない。
12 神様の命令は三度の食事以上の楽しみだった。
13 とはいえ、神様のおこころが変わるはずはない。 神様の決めたことは、だれにもくつがえせない。 神様は、望みどおりのことを意のままに行なうからだ。
14 わしのことも、決めたとおり全部なさるだろう。 これからも、もっと多くの災いが降りかかるはずだ。
15 だから、わしはこわくてたまらない。 先のことを思うと、震えが止まらない。
16-17 すっかり弱気になってしまった。 全能の神様は、一面の闇でわしを脅かす。 右を見ても左を見ても、一寸先もわからない闇だ。