1 エリフの弁論の続き。
2 「これからが、いよいよ話の本筋だ。 まだ、神様のための弁護を終えたわけじゃない。
3 ぼくを造った方の正しさを説明するために、多くの例話を引き合いに出そう。
4 ぼくは生半可な知識人じゃないから、あなたに話すことは混じり気のない真実ばかりだ。
5 神様は全能だが、だれをもさげすまない! それに、神様の理解力は完璧だ。
6 神様は悪者を祝福せず、ます目いっぱいに刑罰を加える。
7 神様は正しい者を、陽のあたらない所へは置かず、かえって名誉を与えて永遠の王座につける。
8 彼らが災いに会い、奴隷となって苦しむと、
9 災いがきた理由を示し、どのような悪いことをしたのか、またどのように思い上がっていたかを指摘する。
10 神様は、彼らが神様の戒めを聞き、罪から離れるように力を貸す。
11 彼らが神様に従うなら、一生のあいだ祝福されて繁栄する。
12 しかし、神様のことばを聞かないなら、良識を失って戦場で倒れる。
13 一方、不信心な者は神様の怒りを買う。 彼らは神様に懲らしめられている時でも、神様に立ち返ろうとしない。
14 道楽にうつつを抜かして堕落し、若死にする。
15 神様は悩んでいる者を救い出す! 人は苦しむと、神様のことばを聞くようになる!
16 神様はどんなにか、あなたを危険から救い出し、居心地のいい広々した谷間へ連れて行き、そこであなたを繁栄させたいと思っていることか。
17 ところがあなたは、他人への不平不満にとらわれすぎている。
18 他人への怒りが昂じて、神様を愚弄することがないように注意せよ。 苦しいからといって、あなたを助け出せる、ただ一人のお方の感情まで害するな。
19 大声で叫べば、神様は恥じて悔い改める、と本気で考えているのか。 そんなことで、あなたへの懲らしめが終わるだろうか。
20 神様のさばきによって人々が取り去られる夜を求めるな。
21 悪をきっぱり捨てよ。 そもそも夜は、今の苦しみの原因である悪の生活から、あなたを守るためにあったのだ。
22 神様は全能だ。 神様のようなすばらしい教師はいない。
23 神様のすることは間が抜けているとか、不正だとか言える者はいない。
24 目をみはるようなみわざを覚えて、神様をほめたたえよ。
25 すべての人が、遠くからこのみわざを眺めたではないか。
26 神様はあまりにも大きいので、神様を知る手がかりさえつかめない。 だれも永遠の「いろは」さえ理解できない。
27 神様は水蒸気を吸い上げ、冷やして雨とし、
28 空から地上に降らす。
29 だれが雲の広がりと、その中の雷とを正確に知っているだろう。
30 どのようにして神様がいなずまを走らせ、山々の頂上を雲でおおうかを見よ。
31 神様は、自然界に現われる突拍子もない力によって、人々を罰し、祝福し、食べ物を豊富に与える。
32 神様の両手にはいなずまの矢が盛られていて、その一本一本を的めがけて投げつける。
33 われわれは雷の中に神様の気配を感じる。 嵐が来るという警告を、すべての罪人に聞いてもらいたいものだ。