申命記 5 JLB

1  モーセはなおも語り続けました。 「さあ、神様が命じる法律をよく聞きなさい。 それを正しく理解し、きちんと守るのだ。

2-3 いいですか、神様はホレブ山(シナイ山)で、あなたがたと契約を結ばれました。 ご先祖とではなく、今ここにいるあなたがたとです。 

4 あのとき神様は、炎の中からじきじきにお語りになりました。 

5 あまりのことにあなたがたは震え上がり、だれ一人、山に登って神様のところへ行こうとしないので、私が行って神様のおことばを聞き、それをあなたがたに伝えたのです。 その法律はこうでした。

6  『わたしは、エジプトでの奴隷生活からあなたがたを救い出した、あなたがたの神、主だ。

7  わたしのほかは、どんな神も拝んではならない。

8  決して偶像を作ってはならない。 鳥だろうが、動物だろうが、魚だろうが、どんな像も作ってはならない。 

9-10 拝んでもいけない。 どんな方法で礼拝してもいけない。 あなたがたの神は、このわたしだけだ。 わたしは嫉妬深いから、わたしを憎む者を三代、四代のちの子孫に至るまでのろい続ける。 しかし、わたしを愛し、わたしの命令を守る者には、千代のちまでも恵みを与えよう。

11  果たすつもりもないのに、やたらにわたしの名を使って誓ってはならない。 そんなことをしたら必ず罰せられる。

12  安息日を特別の日として守りなさい。 これは命令だ。 

13 仕事はみな六日のうちにすませなさい。 

14 七日目は神の休みの日だから、その日は一日、人も家畜も仕事をしてはならない。 外国人でも、いっしょに住んでいる限り、この法律を守る義務がある。 すべての人が休むのだ。 

15 安息日を守るのは、エジプトで奴隷にされていたあなたがたを、主であるわたしがすばらしい奇蹟を起こして救い出したことを、忘れないためだ。

16  両親を尊敬しなさい。 そうすれば、主であるわたしが与える国で、何不自由なく、長くしあわせな一生を送ることができる。 これは神の命令だ。

17  人を殺してはならない。

18  姦淫してはならない。

19  盗んではならない。

20  うそをついてはならない。

21  人の妻に欲情を燃やしたり、家、土地、使用人、牛、ろば、そのほか何でも、人の持ち物を欲しがったり、持ち主をねたんだりしてはならない。』

22  この法律は、暗雲たれこめるシナイ山で、神様が炎の中からあなたがた一人一人にお与えになったのです。 神様はそれを二枚の石板に記し、私に下さいました。 

23 ところが、あなたがたはどうしたでしょう。 暗やみにとどろく御声を聞き、山頂に燃え上がる無気味な火を見ると、恐ろしさのあまり震え上がったではありませんか。 部族長たちはわたしのところへ駆けつけ、 

24 必死に訴えました。『神様がどんなにすばらしいお方か、よくわかりました。 なにしろ、炎の中からお語りになるんですから。 しかも、その御声を聞いても、私たちはこうして生きています。 

25 ですが、もう一度こんなことがあったら、その時は助かりっこありません。 恐ろしい火で焼き殺されてしまうでしょう。 

26-27 炎の中から語られる神様の声を聞いたら、ただじゃすみっこありません。 お願いですから、あなたが代表で聞きに行ってください。 どんなことを言われても、そのとおりにいたします。』

28  神様はそれを聞き、こう言われました。 『皆の気持ちはわかった。 願いどおりにしよう。 

29 わたしの命じるとおりにすると言うが、いつもそのような心がけでいてくれたら、どんなにうれしいだろう。 そうすれば、彼らばかりか、子々孫々に至るまで、何の心配もなくしあわせに暮らせる。 

30 さあ、帰って、めいめいのテントへ戻るように言いなさい。 

31 そのあとでもう一度、わたしのところへ来て命令を聞き、人々に伝えなさい。 わたしが与える国で、それをみな守るのだ。』」

32  そこでモーセは、人々に命じました。 「神様の戒めをすべて守りなさい。 どんな細かな点もきちんと守りなさい。 何もかも、神様が定めたとおりに行なうのです。 

33 そうしてはじめて、約束の国へ入ってから末長くしあわせに暮らせます。

チャプター

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34