13 もしどこかの町へ逃げ込んだら、全軍をその町に差し向け、城壁に綱をかけて近くの谷まで引いて行くよう、お命じなさい。 そこには、一かけらの石も残りますまい。」
14 アブシャロムをはじめ人々はみな、「フシャイの意見のほうが、アヒトフェルの考えよりすぐれている」と思いました。 実は、これはみな、アブシャロムを痛めつけようという、神様の意図によることでした。 実際には、退けられたアヒトフェルの進言のほうが、ずっと上策だったのです。
15 フシャイは祭司のツァドクとエブヤタルに、アヒトフェルの思惑と、対案として出した自分の意見を説明しました。
16 「急げ! ご一行を見つけしだい、今夜はヨルダン川の浅瀬にはとどまらず、直ちに向こう岸へ渡って、荒野へ逃げのびなさるように、と勧めてくれ。 さもなくば、陛下も、供の者も、皆殺しにされるだろう。」
17 ヨナタンとアヒマアツは、エルサレムにいては人目につくので、エン・ロゲルに潜んでいました。 ダビデ王に伝える情報は、召使女の手で、二人に届けられる手はずになっていました。
18 ところが、一人の少年が、エン・ロゲルからダビデのもとに向かう二人を見つけ、アブシャロムに告げたのです。 その間に、二人はバフリムまで逃げ、ある人のおかげで、裏庭の井戸の中にかくまってもらいました。
19 家の奥さんは、井戸に布をかぶせ、いかにも日に干しているふうに、麦をばらまいてくれました。 だれ一人、その下に人が隠れていようとは思いませんでした。