サムエル記下 18:3-9 JLB

3  「それは断じてなりません。 私どもが逃げ出そうと、半数が死のうと、彼らには、どうでもよいことなのです。 目あては陛下お一人なのですから。 陛下は、私どもの一万人にもあたるお方です。ですから、今は、この町においでになって、必要な時に助け舟を出してくださればよろしいのです。」

4  ついに王も、「わかった。 言うとおりにしよう」とうなずきました。 王は町の門に立って、全軍が出陣するのを見送りました。

5  王はヨアブ、アビシャイ、イタイに、「わしに免じて、あの若いアブシャロムには、手ごころを加えてやってくれ」と命じました。全兵士は、王が指揮官たちにそう命じるのを聞いていました。

6  こうして、戦いはエフライムの森で始まったのです。 

7 イスラエル軍はダビデ軍に撃退され、ばたばたと兵士が倒れて、その日のうちに、なんと二万人がいのちを落としました。 

8 戦いはこの地方一帯に広がり、殺された者よりも、森で行方不明になった者のほうが、はるかに多い有様でした。 

9 戦いの最中、アブシャロムは幾人かのダビデ軍兵士に出くわしました。 らばに乗って逃げていたアブシャロムは、大きな樫の木の枝がおおいかぶさる下を通り抜ける時、髪を枝に引っかけてしまいました。 らばはそのまま行ってしまい、アブシャロムだけが宙づりになったのです。