サムエル記下 13:14-21-24 JLB

14  しかし、アムノンは耳を貸そうともせず、むりやり、タマルを自分のものにしてしまったのです。 

15 すると、突然、彼の愛は憎しみに変わりました。 それは、先にいだいた愛よりも激しいものでした。「さっさと出て行け!」 アムノンはどなりました。

16  タマルも必死です。 「とんでもない! 今、私を追い出したりなさったら、たった今のお振る舞いより、もっと大きな罪を犯すことになるのよ。」しかしアムノンは、聞く耳を持たなかったのです。 

17-18 召使を呼ぶと、「この女を追い出し、戸を閉めてくれ」と命じました。タマルは放り出されてしまいました。 当時、未婚の王女は、みな袖のある長服を着ていましたが、 

19 こうなった今、彼女は、その服を裂き、頭に灰をかぶり、手を頭に置いて、泣きながら帰って行きました。

20  タマルの実の兄アブシャロムは、妹に問いただしました。 「アムノンがおまえを辱しめたって? それはほんとうか。 とにかく取り乱すな。 身内でのことだからな、何も心配することはないぞ!」タマルは兄アブシャロムの住まいで、ひっそり暮らしていました。

21-24 王はこの一件を耳にし、烈火のごとく怒りました。 しかしアブシャロムは、このことについては、アムノンに何も言いませんでした。その実、心の中では、妹を辱しめたアムノンに、煮えくり返るような怒りを覚えていたのです。 二年が過ぎました。 アブシャロムの羊の毛の刈り取りが、エフライムのバアル・ハツォルで行なわれた時、彼は父と兄弟全員を、刈り取りを祝う宴に招くことにしました。