サムエル記下 13:19-28 JLB

19 こうなった今、彼女は、その服を裂き、頭に灰をかぶり、手を頭に置いて、泣きながら帰って行きました。

20  タマルの実の兄アブシャロムは、妹に問いただしました。 「アムノンがおまえを辱しめたって? それはほんとうか。 とにかく取り乱すな。 身内でのことだからな、何も心配することはないぞ!」タマルは兄アブシャロムの住まいで、ひっそり暮らしていました。

21-24 王はこの一件を耳にし、烈火のごとく怒りました。 しかしアブシャロムは、このことについては、アムノンに何も言いませんでした。その実、心の中では、妹を辱しめたアムノンに、煮えくり返るような怒りを覚えていたのです。 二年が過ぎました。 アブシャロムの羊の毛の刈り取りが、エフライムのバアル・ハツォルで行なわれた時、彼は父と兄弟全員を、刈り取りを祝う宴に招くことにしました。

25  王は答えました。 「いや、アブシャロム。 わしらがみな押しかけたら、おまえに負担がかかりすぎるぞ。」アブシャロムがどんなに勧めても、ダビデは、気持ちだけをありがたく受け取ると言って、断わりました。

26  「父上においでいただけないのでしたら、名代として、アムノンをよこしてくださいませんか。」「なに、アムノンだと? またどうして、あれを。」

27  いくら問いただしても、アブシャロムが熱心に頼むので、ついにダビデも承知し、アムノンも含めて、王子全員の顔がそろうことになりました。

28  アブシャロムは従者たちに命じました。 「アムノンが酔うまで待つんだ。 私が合図したら、やつを殺せ! 恐れるな。 私の命令なんだ。 勇気を出して、やり遂げてくれ!」