出エジプト記 17 JLB

1  さて、神様の命令に従って、人々はシンの荒野をあとにし、無事レフィディムへ旅を続けました。 ところが着いてみると、また水がありません。

2  またもや、人々の不満が爆発しました。 「水はどこだ? 水をくれーっ!」 人々はわめきます。「静かにっ。 いいかげんにしろ。 いったいどこまで神様が忍耐してくださると思ってるんだ。」 モーセはしかりつけました。

3  しかし、のどの渇きに苦しむ人々には、いっこうに効き目がありません。 「なんだと? おまえこそ、なぜおれたちをエジプトから連れ出したんだ! 子供たちや家畜もいっしょにこんな所まで連れて来て、あげくの果てに殺そうなんて、ひどいじゃないか。」

4  モーセは神様に願いました。 「どうしたらよろしいのでしょう。 今にも私に石を投げつけて殺しかねない有様です。」

5-6 「長老たちを引き連れ、おまえが先頭に立ってホレブ山(シナイ山)まで人々を導きなさい。 わたしはそこの岩のところでおまえに会う。 岩をおまえの杖、ナイル川を打ったあの杖で打ちなさい。 すると水があふれ出て、みなに十分行き渡るだろう。」 言われたとおりにすると、水が吹き出しました。 

7 モーセはその場所を、マサ〔「神様を試みる」の意〕と名づけました。 時には、メリバ〔「議論」あるいは「争い」の意〕と呼ぶこともあります。 というのは、この場所で人々が、「神様はわれわれを助けてくれるのか、どうなのか」と神様と言い争い、神様が自分たちを殺すかどうか試みたからです。

8  ところで、アマレクの戦士たちがイスラエル人に戦いをいどもうと、レフィディムへやって来ました。 

9 モーセはヨシュアに、アマレク軍と戦うために人々を召集するよう命じました。「私はあした、神様の杖を持って丘に立つ。」 モーセはきっぱり言いました。

10  ヨシュアとその部下は、アマレク軍と戦うために出て行きました。 一方、モーセとアロンとフルは丘に登りました。 

11 モーセが手に持った杖を差し伸べている間は、イスラエル軍が勝ち続けるのですが、腕を下げるとアマレク軍が優勢になります。 

12 モーセの腕はしびれて、とうとう棒のようになってしまいました。 もうこれ以上、杖を持っていることができません。 アロンとフルは、石を転がして来てモーセを座らせ、両側に立って、日が暮れるまで二人がかりで腕を支え続けました。 

13 こうして、ヨシュアの率いるイスラエル軍は、アマレク軍をみごと打ち破ったのです。

14  神様はモーセに命じました。 「このことを書き記して永遠に残る記録としなさい。 いつまでも忘れないようにするのだ。 またヨシュアに、アマレク人はわたしが完全に滅ぼし、記憶にさえ残らないようにする、と伝えなさい。」 

15-16 モーセは祭壇を築き、それをアドナイ・ニシ〔「神様は私の旗」の意〕と呼びました。モーセは言いました。 「神様の旗を掲げなさい。 こののち何代にもわたり、神様がアマレク人と戦ってくださる。」

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