1-2 そのころ、あるヘブル人の若い男女が結婚しました。 二人ともレビ部族の出身でした。 やがて、二人の間に男の子が生まれました。 玉のようにかわいらしい赤ん坊です。 どうして、川へなど投げ込めましょう。 母親は三か月のあいだ家に隠しておきました。
3 もうそれ以上は隠しきれません。 彼女はパピルス製のかごにタールを塗って防水し、赤ん坊を入れると、ナイル川のほとりの葦のしげみに、そっと置きました。
4 その子の姉が遠くから、弟がどうなるのか見守っていました。
5 さて、それから何が起こったでしょう。 王女が、ちょうどそのとき川へ水浴びに来たのです。 侍女たちを従えて岸を歩いていると、葦の間に小さなかごがあります。 何だろうと思って侍女をやり、それを引いて来させました。
6 開けてみて驚きました。 中で赤ん坊が泣いているではありませんか。 「まあ、かわいそうに! きっとヘブル人の赤ちゃんだわ。」 王女は思わず叫びました。