6 何千年生きたとしても、満足することがなければ、生きていることに何の価値があるのでしょう。
7-8 りこうな人もばか者も、食べ物を得るために人生を費やしますが、もうこれで十分だということがありません。 そういう意味では、どちらも同じです。 しかし、貧しくてもりこうな人は、ずっとましな生活をしています。
9 手の中の一羽の鳥は、やぶの中の二羽より価値があります。 あこがれているものを夢見ているだけでは、ばかばかしいことで、風をつかまえるようなものです。
10 あらゆるものには定まった運命があります。 それぞれの将来は、ずっと以前からわかっています。 だから、自分の運命について神と議論してもむだです。
11 しゃべればしゃべるだけ、口にすることばの意味が薄れてきます。 だから、全然しゃべらないほうがましです。
12 空しい人生のわずかの歳月だというのに、どうしたら最高の生き方ができるのかわかりません。 死んだ先のことまで考えると、何が最善かを言い当てることはできません。 将来の見通しのつく人は、一人もいないからです。