1 鉄のペンかダイヤモンドの先端で、石の心と祭壇の端に、悪いおきてが刻み込まれているかのように、わたしの国民は吸い寄せられるようにして罪を犯す。
2-3 若者でさえ罪を犯すことだけは忘れず、木々の下で偶像を拝み、高い山でも平地でも偶像に仕えている。 だから、おまえたちの全財産を、罪に見合う代価として、敵に渡す。
4 こうして、わたしがおまえたちのために取っておいたすばらしい相続財産は、おまえたちの指の間からすべり落ちる。 わたしはまた、おまえたちを奴隷として、遠くの敵国へ売り渡す。 それというのも、おまえたちが、いったん燃えたら永久に消えないわたしの憤りに、火をつけたからだ。
5 神様はこう告げます。 死んでいく人間を頼りとし、心が神から離れる者は、のろわれる。
6 そのような者には、砂漠のずんぐりした灌木のように、将来の希望など少しもない。 古き良き時代から永久に見放された彼は、草木も生えない、塩分の多い荒野に住む。
7 だがわたしを頼りとし、わたしを望みとする者は、祝福される。
8 彼は川の土手に沿って植えられた木のように、深く張った根で川から直接水分を吸収するので、暑さにもしおれず、長いかんばつでも弱らない。 葉はいつも青々と茂り、みずみずしくおいしい実をつける。
9 人の心は何ものよりも欺きやすく、芯まで腐っている。 それがどんなに悪質なものであるかは、だれにもわからない。
10 ただわたしだけが人の心を知っていて、すみずみまで探り、いちばん奥に隠された動機まで調べ上げる。 そして、一人一人にそれぞれの生き方に応じた報いを与える。
11 自分でかえさなかったひな鳥を抱く鳥は、やがて、そのひなに逃げられる。 不正な手段で富を手に入れる者も同じだ。 遅かれ早かれ富を失い、結局は哀れなおいぼれになる。
12 私たちの逃げ場は、永遠の栄光に輝く、高くあげられた神様の御座です。
13 イスラエルの望みである神様。 神様に背く者はみな、面目を失い、恥をかきます。 そのような者の名は、地上の名簿には載っていますが、天の名簿には載りません。 いのちの泉である神様を見捨てたからです。
14 神様。 私を健康にし、救ってくださるのは、神様だけです。 ですから、ただ神様だけをほめたたえます。
15 人々は私をあざけります。 「おまえがしきりに口にしていた神様のことばとやらは、いったいどうなったんだい。 おまえの言っていた脅しが、ほんとうに神様から出たのなら、どうしてそのとおりにならないんだい。」
16 神様。 私は人々が恐ろしい災難の下敷きになるのを見たくありません。 そのような計画は神様が立てたので、私が立てたのではありません。 私が彼らに伝えたのは、神様のおことばであって、私のことばではありません。 彼らが滅びるのを見るに忍びません。
17 神様、今になって、私を置き去りにしないでください。 神様だけが私の望みです。
18 私を迫害する者に混乱と悩みをもって報いてください。 私には平安を与え、彼らには二倍もひどい滅びを与えてください。
19 神様は私にお語りになりました。 さあ、エルサレムの門に立て。まず、王の通用門へ行き、次にほかのすべての門へ行って、
20 すべての者にこう言え。 ユダの王と国民、それにエルサレムの全住民よ、よく聞け。
21-22 神はこう言う。 おまえたちの生き方に気をつけろ。安息日は身も心もきよく過ごし、不必要な仕事をするな。 わたしはこの命令をおまえたちの先祖に伝えた。
23 ところが、彼らは聞かず、従おうとしなかった。 強情を張り、注意深く教えを聞こうとしなかった。
24 だが、おまえたちがわたしに従い、安息日に働くのをやめ、きよい特別な日とするなら、
25 この国はいつまでも繁栄する。 エルサレムの王座には、いつもダビデの子孫が座るようになる。 いつの時代にも、はなやかに着飾った王や君主が車に揺られて都大路を通る。
26 また人々は、エルサレムの周囲、ユダとベニヤミンの町々、それに南のネゲブとユダの西部にある低地から、完全に焼き尽くすいけにえや、穀物の供え物、香料などを携えて来る。 さらに、神殿で神をほめたたえるために、いけにえを引いて来る。
27 しかし、わたしの言うことを聞かず、安息日を汚し、安息日だというのにほかの日と同じように、エルサレムの門の中に商品の荷を運び込むようなことをしたら、わたしはこれらの門に火をつける。 火は宮殿にまで燃え広がり、それを灰にする。 しかも、燃えさかる炎はだれにも消せない。