1-2 さて、サラはカナンの地、ヘブロンにいた時、百二十七歳で死にました。 アブラハムが泣き悲しんだことは言うまでもありません。
3 思うさま男泣きに泣くと、やがて静かに立ち上がり、妻のなきがらを前に、居合わせたヘテ人に頼みました。
4 「ご存じのように、私はこの国ではよそ者です。 家内が死んでも、いったいどこに葬ったらよいのか……。 ほんのちょっとでけっこうですから、墓地にする土地を売っていただくわけにはまいりませんか。」
5-6 「どうぞ、どうぞ、遠慮はいりませんよ。 この辺でいちばん上等の墓地を選んでください。 あなたは信仰心のあつい、ご立派な方だ。 その奥様を葬るお役に立てるなら、私たちにとっても名誉というものです。」
7 なんというありがたい申し出でしょう。 アブラハムは深々と頭を下げました。