1 ヨセフはさっそく、王宮へ報告に出かけました。「父が一族を連れてカナンからまいりました。 羊や牛の群れ、財産もいっしょです。 お許し願えれば、ゴシェンの地に住みたいと申しております。」
2 そう言うと、同行した兄弟五人を王に紹介しました。
3 「して、おまえたちの職業は?」「先祖代々、ずっと羊飼いでございます。
4 このたびは、ありがたいおことばに甘え、お国に住まわせていただこうと、失礼も顧みずやってまいりました。 カナンは不作続きで、もう牧草がございません。 そのひどさと言ったら大へんなもので……。 どうか、ゴシェンの地に住む許可をお与えください。」
5-6 王はヨセフに言いました。 「ご一族の皆さんには、どこでも好きな所に住んでいただこう。 万事おまえに任せる。 エジプトのいちばん良い土地を見つけてあげたらいい。 まあ、ゴシェンの地などはうってつけかもしれんな。 もし兄弟に有能な者がおれば、遠慮はいらん。 わしの家畜の管理責任者に取り立てるがよいぞ。」
7 次にヨセフは、父ヤコブを王に引き合わせました。 ヤコブはていねいにあいさつしました。