創世記 19:10-16 JLB

10  絶体絶命です。 ところが、もうだめだと思った時、客の二人がさっと腕を伸ばしてロトをつかみ、家の中に引きずり込むと、がっちり戸にかんぬきをかけてしまったのです。 

11 そして男たちの目をしばらく見えなくしたので、戸がどこにあるのかわからなくなってしまいました。

12  客というのは、実は神様の使いだったのです。 二人はロトに言いました。 「ところで、この町に親戚がありますか。 家族の皆さんも、それからもし親戚があれば、その人たちもみな、ここから逃げなさい。 

13 われわれは今から町を滅ぼします。 ここの腐敗した有様は天にまで知れ渡り、神様が、『そんな町は滅ぼせ』と言われたのです。」

14  ロトは急いで表へ飛び出し、娘のいいなずけのところへ駆けつけました。 「すぐ町から出るんだ。 神様がこの町、この町を滅ぼそうとしておられる!」 ところが若者たちには、ロトが気が狂ってしまったとしか思えません。 あっけにとられて彼を見つめるだけでした。

15  翌朝、夜が明けるころ、御使いたちはしきりにロトをせかせます。 「さあさあ、ぐずぐずしないで。 奥さんと、ここにいる二人の娘さんを連れて、今のうちに逃げるのです。 大急ぎですよ。 さもないと町もろとも滅ぼされてしまいます。」

16  それでもまだ、ロトがぐずぐずしているので、御使いはロト夫婦と二人の娘の手を取り、町の外の安全な場所へせきたてました。 神様はほんとうに思いやりのある方だからです。