3 さてヤコブは、セイルの地エドムにいる兄のエサウに使いをやり、こう言わせました。
4 「兄さん、おひさしぶりです。 ヤコブです。長いことごぶさたしましたが、お変わりありませんか。 私は最近までラバン伯父さんのもとに身を寄せていました。
5 ようやく、牛やろばや羊や奴隷を持てるようになったので、帰国することにしたのです。 だれよりもまず兄さんに、そのことをお知らせいたします。どうか快く迎えてくださいますように。」
6 使いが戻りました。 エサウは四百人の手勢を引き連れて、出迎えに来る途中だということです。
7 恐れていたとおりです。 なんとか手を打たなければなりません。 ヤコブは気が動転しながらも、窮余の一策を練りました。 一行を二つに分けるのです。 家畜の群れや、らくだも全部です。
8 「もしエサウが一方に攻撃をしかけても、もう一方はなんとか助かるだろう」というわけです。
9 やるだけのことはしました。 あとは神様に祈るだけです。「祖父アブラハムも信じ、父イサクもお従いする神様、国へ帰れと私に命じ、必ず祝福すると約束してくださった神様、