1-2 やがて、向こうから、エサウが四百人の手勢を引き連れて来るのが見えました。 ヤコブは、今度は家族を幾つかのグループに分けました。 二人のそばめとその子供たちは先頭に、レアとその子供たちが次、そしてラケルとヨセフを最後というふうにです。
3 そして自分は、いちばん先頭に立ちました。 距離はどんどん縮まります。 ヤコブは、立ち止まっては深々と頭を下げ、またちょっと行ってはおじぎをするというぐあいに、七度もくり返しました。
4 それを見たエサウは走り寄って出迎え、弟をぎゅっと抱きしめると、愛情を込めてキスをしました。 感激のあまり、二人は涙にくれるばかりです。
5 エサウは女と子供たちを見て尋ねました。 「あの連れの者たちは?」「私の子供です。」
6 まず二人のそばめが子供たちといっしょに進み出て、ていねいにおじぎをしました。
7 次にレアと子供たち、最後にラケルとヨセフが、あいさつしました。
8 「ここへ来る途中、たくさんの家畜の群れを見たが、あれは何だ。」「私からの贈り物です。 ほんの心ばかりのものですが、ごあいさつ代わりに……。」