創世記 37:21-22-29 JLB

21-22 けれども、ルベンはヨセフを助けたかったので、異議を唱えました。「殺すこともないじゃないか。 血を流すのはよくないぜ。 生きたまま井戸に投げ込んどけば、おれたちが手を下さなくても自然に死ぬさ。」 こうしておけば、あとで井戸から出し、父のもとに帰してやれます。 

23 そこへヨセフが来ました。 彼らは、やにわに弟の派手な飾りつきの上着をはぎ取り、 

24 空っぽの井戸に投げ込みました。

25 それから、腰をおろして夕食にしたのですが、ふと気がつくと、遠くから、らくだの一隊がやって来るところです。 おそらく樹脂や香料、薬草類をギルアデからエジプトに運ぶ、イシュマエル人の隊商でしょう。

26-27 「おい、見ろよ。」 ユダが叫びました。 「イシュマエル人が来るぞ。 ヨセフのやつを売り飛ばすってのはどうだい。 殺すのは、何てったって気持ちのいいもんじゃない。 自分たちの手で殺したりすれば、あとでいやな思いをするだろうよ。 虫の好かないやつだけど、やっぱり弟なんだからな。」 みな賛成です。 

28 そこで隊商がそばまで来ると、ヨセフを井戸から引っ張り上げ、銀貨二十枚で売り飛ばしました。 かわいそうに、ヨセフはエジプトへ連れて行かれるのです。

29 〔このとき居合わせなかった〕ルベンは、こんなことになっていようとは夢にも思いません。 しばらくして戻ると、ヨセフを井戸から出そうとしました。 ところが、ヨセフの影も形もありません。 どうしたらいいのでしょう。 あまりのことに服を引き裂き、嘆くばかりです。