創世記 43:17-23 JLB

17 執事は言われたとおり、一同をヨセフの屋敷へ案内しました。 

18 びっくりしたのは兄弟たちです。 まさか、ヨセフの屋敷へ連れて行かれようとは思ってもみませんでしたから、どうなることかと心配でなりません。思いあたることを、お互いにひそひそ話し合うばかりです。「こりゃあきっと、袋に返してあったあの金のせいだぞ。 あの金を盗んだとでも言うつもりだろう。 言いがかりをつけてわれわれを捕まえ、奴隷にしようってのさ。 ろばから何から、ぜんぶ取り上げる魂胆だな。」

19  そうこうするうち屋敷の入口に着きました。 ぐずぐずできません。 一同はすぐ執事のところへ行きました。 

20 「あのー、お話があるのですが。 このまえ食糧を買いにこちらへまいりまして、 

21 帰る途中、ある所で夜を過ごしたのです。 ところが、袋を開けると、代金としてお払いしたはずの金が入っておりました。 これがその代金です。 お返ししようと持ってまいりました。 

22 今回の分は、別にちゃんと用意してあります。 あれ以来、どうしてこれが袋の中にまぎれ込んでしまったのかと、皆で首をひねっておりました。」

23  「ご心配には及びません。 代金は確かにいただきましたよ。きっと、あなたがたの神様、つまりあなたがたのご先祖の神様が、入れておかれたのでしょう。 不思議なこともあるものですね。」こう言うと、執事はシメオンを釈放し、兄弟たちのところへ連れて来ました。