創世記 50:18-24 JLB

18  兄たちも気が気ではなく、わざわざ出向いて来ました。 「手紙でも申し上げたとおり、われわれはあなたの奴隷です。」 そろってヨセフの前にひれ伏し、恐る恐る言いました。

19  ところが、ヨセフの返事は意外でした。 「そんなにこわがらないでくださいよ、兄さん。 私だって神様じゃないんですから、さばくの罰するのと大それたことなんかできません。 

20 そりゃあ、あの時は、ずいぶんひどいことをするもんだって思いましたよ。 でも、そのおかげで、家族みんなが助かったじゃありませんか。 悪意から出たことでも、神様はちゃんと良いことに役立てられるんです。 私のような者が今日あるのもみな、神様の深いお考えがあってのことだったのです。 たくさんの人のいのちを救うためなんです。 

21 だから、心配なんかしないでください。 兄弟じゃありませんか。 今後のことは万事お任せください。 悪いようにはしませんよ。」 なんというやさしいことばでしょう。 もう心配はありません。

22  こうして、ヨセフと兄弟の一族は、そのままずっとエジプトに住みつきました。 ヨセフは死んだとき百十歳でした。 

23 長生きしたので、エフライムの子供たちばかりか、マナセの子マキルの子供たちの顔も見ることができました。 かわいい曾孫たちが、よく彼の足もとで遊んでいたものです。

24  ヨセフは兄弟たちに遺言しました。 「もうじき私は死にます。 けれどもイスラエル人は、このままでは終わりません。 必ずカナンへ帰れます。 神様が、アブラハム、イサク、ヤコブの子孫に与えると約束した土地に、連れ帰ってくださるのです。」