詩篇 106 JA1955

第106篇

1 主をほめたたえよ。主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない。

2 だれが主の大能のみわざを語り、その誉をことごとく言いあらわすことができようか。

3 公正を守る人々、常に正義を行う人はさいわいである。

4 主よ、あなたがその民を恵まれるとき、わたしを覚えてください。あなたが彼らを救われるとき、わたしを助けてください。

5 そうすれば、わたしはあなたの選ばれた者の繁栄を見、あなたの国民の喜びをよろこび、あなたの嗣業と共に誇ることができるでしょう。

6 われらは先祖たちと同じく罪を犯した。われらは不義をなし、悪しきことを行った。

7 われらの先祖たちはエジプトにいたとき、あなたのくすしきみわざに心を留めず、あなたのいつくしみの豊かなのを思わず、紅海で、いと高き神にそむいた。

8 けれども主はその大能を知らせようと、み名のために彼らを救われた。

9 主は紅海をしかって、それをかわかし、彼らを導いて荒野を行くように、淵を通らせられた。

10 こうして主は彼らをあだの手から救い、敵の力からあがなわれた。

11 水が彼らのあだをおおったので、そのうち、ひとりも生き残った者はなかった。

12 このとき彼らはそのみ言葉を信じ、その誉を歌った。

13 しかし彼らはまもなくそのみわざを忘れ、その勧めを待たず、

14 野でわがままな欲望を起し、荒野で神を試みた。

15 主は彼らにその求めるものを与えられたが、彼らのうちに病気を送って、やせ衰えさせられた。

16 人々が宿営のうちでモーセをねたみ、主の聖者アロンをねたんだとき、

17 地が開けてダタンを飲み、アビラムの仲間をおおった。

18 火はまたこの仲間のうちに燃え起り、炎は悪しき者を焼きつくした。

19 彼らはホレブで子牛を造り、鋳物の像を拝んだ。

20 彼らは神の栄光を草を食う牛の像と取り替えた。

22 彼らは、エジプトで大いなる事をなし、ハムの地でくすしきみわざをなし、紅海のほとりで恐るべき事をなされた救主なる神を忘れた。

23 それゆえ、主は彼らを滅ぼそうと言われた。しかし主のお選びになったモーセは破れ口で主のみ前に立ち、み怒りを引きかえして、滅びを免れさせた。

24 彼らは麗しい地を侮り、主の約束を信ぜず、

25 またその天幕でつぶやき、主のみ声に聞き従わなかった。

26 それゆえ、主はみ手をあげて、彼らに誓い、彼らを荒野で倒れさせ、

27 またその子孫を、もろもろの国民のうちに追い散らし、もろもろの地に彼らをまき散らそうとされた。

28 また彼らはペオルのバアルを慕って、死んだ者にささげた、いけにえを食べた。

29 彼らはそのおこないをもって主を怒らせたので、彼らのうちに疫病が起った。

30 その時ピネハスが立って仲裁にはいったので、疫病はやんだ。

31 これによってピネハスはよろず代まで、とこしえに義とされた。

32 彼らはまたメリバの水のほとりで主を怒らせたので、モーセは彼らのために災にあった。

33 これは彼らが神の霊にそむいたとき、彼がそのくちびるで軽率なことを言ったからである。

34 彼らは主が命じられたもろもろの民を滅ぼさず、

35 かえってもろもろの国民とまじってそのわざにならい、

36 自分たちのわなとなった偶像に仕えた。

37 彼らはそのむすこ、娘たちを悪霊にささげ、

38 罪のない血、すなわちカナンの偶像にささげたそのむすこ、娘たちの血を流した。こうして国は血で汚された。

39 このように彼らはそのわざによっておのれを汚し、そのおこないによって姦淫をなした。

40 それゆえ、主の怒りがその民にむかって燃え、その嗣業を憎んで、

41 彼らをもろもろの国民の手にわたされた。彼らはおのれを憎む者に治められ、

42 その敵にしえたげられ、その力の下に征服された。

43 主はしばしば彼らを助けられたが、彼らははかりごとを設けてそむき、その不義によって低くされた。

44 それにもかかわらず、主は彼らの叫びを聞かれたとき、その悩みをかえりみ、

45 その契約を彼らのために思い出し、そのいつくしみの豊かなるにより、みこころを変えられ、

46 彼らをとりこにした者どもによって、あわれまれるようにされた。

47 われらの神、主よ、われらを救って、もろもろの国民のなかから集めてください。われらはあなたの聖なるみ名に感謝し、あなたの誉を誇るでしょう。

48 イスラエルの神、主はとこしえからとこしえまでほむべきかな。すべての民は「アァメン」ととなえよ。主をほめたたえよ。