1 セラにいるモアブの避難民は、ユダの王と同盟を結んだしるしとして子羊を送ります。
2 モアブの女たちは、アルノン川の渡し場で、帰る巣のなくなった鳥のように置き去りにされます。
3 エルサレムに貢物を運ぶ使節たちは、助言と協力を求めます。 「私どもをかくまってください。 お願いですから、敵の手に渡さないでください。
4-5 見捨てられた私どもの同胞が、お国に住めるよう計らってください。 そのご厚意を、神様はきっとおこころに留められることでしょう。 モアブの亡命者を受け入れてくださるなら、災いが過ぎ去ったのち、ダビデの王座を永久に不動のものとされましょう。 しかもその王座には、正義の王と評判の高い王が座るのです。」
6 これが、かねがねうわさに聞いていた、あの高慢ちきなモアブだろうか。 人を人とも思わない横柄な態度は、どこへ行ったのか。
7 モアブ中の人が泣く。 打ちのめされたキル・ハレセテのために嘆き、
8 荒れ果てたヘシュボンの畑とシブマのぶどう園のために悲しむ。 戦争好きな敵将たちが、品質を誇るぶどうの木を切り倒したからだ。 指揮官は砂漠のヤゼルまで隊を進め、海岸地帯まで攻撃する。
9 だからわたしは、ヤゼルのため、またシブマのぶどう園のために大声で泣く。 ヘシュボンとエルアレのために、滝のように涙を流す。 そこでは夏のくだものと穀物がだいなしになったからだ。
10 楽しみも刈り入れの喜びも、むなしく消え去った。 ぶどう園で聞かれた陽気な歌声は、二度と聞けない。 酒ぶねでぶどうの実を踏む光景は、これで見納めだ。 このわたしが、刈り入れの喜びに終止符を打ったのだ。
11 わたしはモアブのために、気も狂わんばかりに泣く。 キル・ヘレスへの悲しみは、とてもことばで表わせない。
12 モアブ人が丘の上で身もだえしながら偶像に祈っても、気休めにもならない。 偶像を祭り、宮で神々に叫んでも、救いはこない。
13-14 モアブについて、神様は以前からこのようにお語りになっていました。 しかし今度は、三年以内にまちがいなくモアブの栄光は去り、ごく少数の者しか生き残らないと断言なさるのです。