1 ダビデの町エルサレムよ、おまえはひどい目に会う。 くる年ごとに、おまえは多くの供え物をささげる。
2 しかし、わたしが重い罰を加えるので、泣き声と悲しみがあふれる。 それというのも、「アリエル」というあだ名のとおり、エルサレムは血だらけの祭壇になるからだ。
3 わたしはおまえの敵となる。 エルサレムを包囲し、しつこく攻めたて、周囲に要塞を築いて滅ぼす。
4 おまえの声は、埋められた地中から、幽霊のようにかすかに聞こえるばかりだ。
5 だが、残酷な敵も、みるみるうちに、風の前のもみがらのように吹き飛ばされる。
6 天の軍勢の主であるわたしは、雷と地震とつむじ風、それに火をもって不意に襲いかかる。
7 エルサレムに戦いをいどむ国はすべて、一夜の夢のように消え去る。
8 腹ぺこの人が食事の夢を見ても相変わらず空腹であるように、また、のどの渇いた人が水を飲む夢を見ても相変わらず渇きで苦しむように、おまえの敵は勝利の夢を見るが、現実とはならない。
9 あなたがたは信じられないのですか。 目をぱちくりさせたりして。 こんなことが信じられないくらいなら、もう知りません。 かってに盲のままでいなさい。 あなたがたは頭の働きが鈍くなりますが、ぶどう酒に酔ったせいではありません。 足がふらつきますが、強い酒のせいではありません。
10 神様が深い眠りの霊を注いだのです。 神様は預言者や先見者の目をふさいだので、
11 将来の出来事のいっさいは、彼らにとって封をされた書物同然になりました。 ですから、いくら読解力のある人に渡しても、「読めません。 封がしてありますから」と答えます。
12 別の人に回すと、「お気の毒さま。 私にも読めません」という返事です。
13 そこで神様はお語りになります。 「この国民は、口先ではわたしの民だと言いながら、実際にはわたしの言いつけを守らない。 連中の礼拝ときたら、そらで覚えた文句の反復だ。
14 もう黙ってはいられない。 偽善者どもに思い知らせてやる。 最高の助言者さえ、まぬけ同然にしてやろう。」
15 自分の計画を神様に隠そうとする者と、陰で悪を行なう者は、ひどい目に会います。 そんな者は、口はばったいことを言います。「神様はこんなところまで目が届かない。 地上で何が起こっているかなんて、大よそご存じないさ。」
16 なんとばかげたことを言うのでしょう。 陶器師である神様は、陶器にすぎないあなたがたより偉くないのでしょうか。 それとも、神様に向かって、「あなたは私たちを造らなかった」と盾をつくのですか。 機械はそれを発明した人に、「あなたはおしだ」と言えた義理でしょうか。
17 もうしばらくしたら、レバノンの荒野は再び実り豊かな平野となり、樹木がうっそうと茂るよく肥えた森となります。
18 その日、耳しいは書物のことばを聞き、盲人は暗やみごしに神様の計画したことを見ます。
19 柔和な人は神様からくる新しい喜びにあふれ、貧しい人はイスラエルのきよい神様によって喜び踊ります。
20 弱い者いじめはいなくなり、あざける者は断たれ、悪事をたくらむ者は一人残らず殺されます。
21 こんな連中は、ちょっとしたことに言いがかりをつけてはけんかを売り、裁判になればなったで、有罪の判決を下した裁判官を待ちぶせて袋だたきにします。 あらゆる口実をもうけて不正を行なうのです。
22 だから、アブラハムを救い出した神様は、こう断言なさいます。 わたしの国民は恐れのあまり青くなったり、恥をかいたりはしない。
23 人口が急増し、経済が好転するのを見て、わたしの名を恐れ、わたしをたたえるようになる。
24 道を踏みはずしていた者は、真理を信じるようになり、不平ばかり言っていた者は、進んで教えを受けるようになる。